今回の長崎旅行、そのプロローグとなる移動手段の選定には、並々ならぬこだわりを詰め込んだ。乳児を連れての旅において、いかに体力を温存し、いかにスムーズに目的地へ辿り着くか。それが旅全体の質を左右するからだ。
妻の英断。雨の日の「ドア・トゥ・空港」という選択
出発当日、都内はあいにくの雨模様。当初の計画では、電車とモノレールを乗り継いで羽田に向かう予定だった。しかし、ここで妻から「リムジンバスで行くのはどう?」という提案があった。これが、結果としてこの旅最初の「ファインプレー」となった。
都内某所の停留所から羽田空港まで、乗り換えなしの一本。大きなキャリーバッグもベビーカーもバスのトランクに預け、雨に濡れることなく1時間ほどで出発ロビーに降り立つ。電車移動であれば、雨の中、ベビーカーと荷物を抱えての乗り換えに疲弊していただろう。妻の機転に救われた滑り出しだった。
※バスは、東京23区方面はもちろん、横浜・吉祥寺などのエリアからも出ていたのでお子さんがいて乗り換えをするよりスムーズに空港までいけると思うのでぜひ活用してみてほしい。
空港での過ごし方と、JALの「神対応」
空港到着後、まずは手荷物を預けるためにJALのカウンターへ。ここで驚いたのが、カウンターでのスムーズな連携だ。預けた荷物や自分たちのベビーカーとは別に、空港内を移動するための専用ベビーカーをすぐに用意してくれた。チェックインを済ませ、身軽な状態で搭乗口まで向かえるのは、子連れには本当にありがたい。空港のベビーカーに乗っている息子は実に可愛らしく、飛行機をバックに何枚もシャッターを切ってしまった。
搭乗までの時間は、夫婦で持っているエポスのゴールドカードを活用してラウンジで過ごした。正直に言えば、息子がぐずる場面もあり、優雅にリラックス……とはいかなかったが、冷たい飲み物で喉を潤し、間近に飛行機を眺める空間そのものは、旅への期待を高める良いリフレッシュになった。
さらに、JALのサービスレベルには感動すら覚えた。当初、予約した座席は私と妻で離れざるを得なかったのだが、事前にJALのチャットサポートに相談したところ、迅速に横並びの席を確保してくれた。驚いたのは復路だ。3列席のうち、通路側と真ん中を私と妻で押さえていたのだが、満席に近い状況だったにもかかわらず、なぜか私たちの隣の窓際だけが空席だったのだ。息子連れであることを把握した上での、粋な計らいだったのかもしれない。
※予約時には出ていない情報をJAL側は把握しているため、相談してみるのは一つの手段として重要だ。一人で息子と乗ったり、どちらが見るのか話し合うことを考えたら必ず確認すべきだ。

雲を抜けた先の青空と、息子の意外な才能
フライト中、羽田の雨を置き去りにするように機体が雲を突き抜けると、窓の外には吸い込まれるような青空が広がった。雨の日だからこそ、この雲の上のコントラストには心打たれるものがある。
機長風のスタイに身を包んだ息子は、親バカながら驚くほどその格好が似合っていた。驚かされたのは、飛行機特有の「耳抜き」だ。泣き出すのではないかと心配していたが、彼はあくびをして自分で平然と対応し、終始ご機嫌に過ごしていた。泣いた理由も「ただ眠いから」というだけで、それ以外は実に大人しい。親の緊張をよそに、彼はすでに一人前のトラベラーとしての素質を見せていた。
逆に、緊張を隠せなかったのは私の方だ。離着陸の瞬間を記念に収めようと動画を回していたのだが、後で見返すと、そこには緊張のあまり完全に無言になって一点を見つめる自分の姿が。息子が堂々としている横で、パパの方が固まっている。少し気恥ずかしいが、それもまた愛おしい旅の記憶だ。

JALならではのホスピタリティと、小さなギフト
機内ではCAさんの対応も素晴らしかった。「私が担当ですから、何かあればいつでもお声がけください」という力強い言葉通り、細やかに気を配ってくれた。
また、JALならではの小さなギフトも嬉しかった。往路では冷たい飲み物を入れると東京タワーが浮かび上がる不思議なコップ、復路では飛行機の小さなオブジェ。今までJALに乗る機会はあまりなかったが、こうした心尽くしのアイテムは、形に残る思い出になる。
そしてもう一つ、妻の事前のリサーチに助けられたのが「到着空港でのベビーカー手配」だ。事前に相談しておくだけで、長崎空港に降りた瞬間、目の前にベビーカーが用意されている。この連携のバトンタッチのおかげで、空港到着後の動きも極めてスムーズだった。

長崎空港からハウステンボスへ。バス移動の現実
長崎空港に到着後、ハウステンボスまでは高速バスを利用。平日の昼間にもかかわらずバスは満席近く、改めてその人気ぶりを実感した。休日であれば、かなり早めに並んでおくか、あるいはタクシー利用(コストはかかるが)も視野に入れるべきだろう。
移動のタイムスケジュールを振り返ると、都内のバス1時間、フライト2時間、現地バス1時間。純粋な移動だけで4時間は要する。さらに食事や待ち時間を含めると、トータルで7時間近くかかるのが現実だ。
「12時台までの便」に乗らなければ、ハウステンボス到着が夕方遅くなってしまう。初日から満喫するためには、この4〜7時間の「移動の壁」をいかにスムーズに抜けるかという、緻密なスケジューリングが不可欠だと痛感した。
プロローグを終えて
楽天トラベルでの一括予約、妻の賢いバス移動の提案、JALの厚いホスピタリティ。これらが重なり合い、長崎の地に降り立った瞬間、私たちの旅はすでに成功を確信させるものだった。息子と一緒に撮った飛行機の写真は、これからの旅のMAPを彩る、かけがえのない1ページ目となった。


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